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相手を知るための質問力①『クローズド/オープン/スケーリングクエスチョン』ちょこっと支援者向け

カウンセリングのスキルの1つとして「質問力」があります。

カウンセラーは限られた面談時間の中で、クライエントの方から問題解決の為に必要な情報を引き出すことが求められます。その為に状況に合わせた質問を効果的にに使い分けています。

代表的な質問の種類は

①クローズドクエスチョン

②オープンクエスチョン

③スケーリングクエスチョン

④肯定する質問

⑤否定する質問

⑥未来への質問

⑦過去への質問

⑧例外探しの質問

⑨コーピング・クエスチョン

⑩リフレーミング

⑪ストレングス思考

などがあります。それぞれの質問の特徴を活かして、上手に組み合わせることにより質問力が高まり、相手が話したいことを引き出すことができます。会話を弾ませる大切なコミュニケーションツールでもありますので、今回は①~③を紹介したいと思います。

①クローズドクエスチョン

「昼食は何を食べましたか?」など答えが決まっている質問、「コーヒーは好きですか?」など「はい」「いいえ」で答えられる質問です。

深く考えなくても回答できるので相手の負担が少ない為、面談開始時に良く使われます。

また、必要な情報を効率よく聞き取りたい時や、相手の決断や意志を確認するときに効果的な質問です。

ただし、連続して使うと相手は取り調べを受けているような気持ちになることがあるので配慮が必要です。

②オープンクエスチョン  

「好きな飲み物は何ですか?」「コーヒーが好きな理由を教えて下さい。」など相手が自由に答えられる質問です。

相手が気持ちや考えを表現しやすいので、会話が広がりより多くの情報を引き出すことができます。

また、気づきや内省を促す時に効果的な質問です。

ただし、自己表現が苦手な方や理解力が十分でない方には負担が大きいで配慮が必要です。

③スケーリングクエスチョン

「コーヒーの美味しさが100点だとしたら、紅茶は何点位ですか?」「100点満点でいうと今の喜びは何点位ですか?」など数値化する質問です。

「まぁまぁ好き」など曖昧な言葉を数値化することで、相手が自分の状態を確認することができ、そのイメージをお互いに共有することも出来ます。

今回は「相手を知るための質問力」として3つの質問を紹介しました。④~⑪も随時紹介していきたいと思っていますが、質問をする上で「相手のために質問をしている」という心意気がとても大切です。

質問をされた人は少なからず「答えなければならない」という頭と心の負担を負うことになります。この相手が感じている負担を表情や沈黙の間、声色などから読み取って相手の状態に合わせた質問をする、相手への敬意や配慮も重要な質問のスキルになります。