「相手を知るための質問力③」に引き続き、質問の種類を紹介します。
相手を知るための質問力①~③では「クローズドクエスチョン」「オープンクエスチョン」「スケーリングクエスチョン」「肯定する質問」「否定する質問」「未来への質問」「過去への質問」を紹介しました。
カウンセラーは限られた面談時間の中で、クライエントから問題解決の為に必要な情報を引き出すスキルが求められ、状況に合わせた質問を効果的に使い分けています。
代表的な質問の種類は
①クローズドクエスチョン
②オープンクエスチョン
③スケーリングクエスチョン
④肯定する質問
⑤否定する質問
⑥未来への質問
⑦過去への質問
⑧例外探しの質問
⑨コーピング・クエスチョン
⑩リフレーミング
⑪ストレングス思考
それぞれの質問の特徴を活かして、上手に組み合わせることで質問力が高まり、相手が話したい内容を引き出します。
今回は「例外探しの質問」「コーピング・クエスチョン」を紹介します。
例外探しの質問
解決志向アプローチの質問です。
困っている時はマイナス面ばかり注目してしまいますが、どんな場合では少しくらいは上手くいっていること(例外)が必ずあります。例外から解決への糸口が見つかります。どうしても見つからない場合は、「比較的にマシ」「ちょっとは出来ている」などを探してみましょう。
「子どもが野菜を食べないんです」とお母さんから相談を受けたとします。
「うちの子はカレーに入れたら食べましたよ」「うちは小学校に入ったら食べるようになりましたよ」というアドバイスも悪くはないですが、子どもの状態は1人1人違いますので、まずは相手の状態を知ることが大切です。
「今までちょっとでも食べた野菜はありますか?」
と質問し上手くいっていることを引き出します。
「トウモロコシやサツマイモは食べるんです」など例外を引き出すことができれば、そこから解決の糸口が見つかります。
「トウモロコシやサツマイモは食べるんですね」
「サツマイモはどんな調理方法をしているんですか?」
「何歳くらいからトウモロコシを食べるようになったんですか?」
とお母さん自身が解決策を見つられるようにオープンクエスチョンの質問をしていきます。
コーピング・クエスチョン
コーピングとは「困難なことに対処する」「なんとか上手くやっていくこと」。
ストレスマネジメントにおいては「ストレス対処法」という意味でも使われる言葉です。
「産前産後の大変な時をどうやって乗り越えてきたんですか?」
「育児中にこんなに部屋が片付いているなんて、どんな工夫をしているんですか?」
「どんな努力をして、こんな難しい資格を取得できたんですか?」
など、相手の努力や苦労に対して敬意をもって質問します。
相手の対処能力や強みを知ることができ、自己肯定感も高まります。
注目するのは「強み」「できていること」など『今、ここにあるもの』です。
今回、紹介したのはポジティブアプローチでよく使われる質問です。相手もハッピー。自分もハッピーになれるステキな質問なので、ぜひ実践してみてください。まずはできるところから少しづつ(^O^)