今、映画でも公開されている『窓際のトットちゃん』
1981年に出版。日本だけでなく世界35カ所で翻訳され、ベストセラーになった大人気の本です。
私が子どもの頃は、学校の図書室だけでなく、歯医者さん、美容院、喫茶店、友達の家など沢山の場所に置かれていました。大好きな本だったので繰り返し何度も読み、暗記している場面もあるくらいです。
先日、著者の黒柳徹子さんがテレビに出ているのを見て、懐かしくなり30年位ぶりに読み返しました。自由奔放なトットちゃんをありのままに受け入れる学校が実在していたこと。東京にもまだ自然が沢山あったこと。
子どもの頃の私は、当たり前の感覚でこの本を読んでいました。(トットちゃんと私は世代はだいぶ違いますが。)私が生まれ育った千葉県にもまだ空き地が沢山あり、バッタを追いかけながら鉄線をくぐったり、塀の上を歩いたり、坂道をローラースケートで滑り下りたり…。
「そういえば…。今そんな子どもを見ることはないな…。」「今思えば危ないことをして怪我もして大人を冷や冷やさせたな…。」
良いか悪いかの判断は別として、危ないよりも楽しいを優先して沢山の遊びを経験しました。
私は今、特別支援教育にも携わっていますがトットちゃんが通っていたトモエ学園と小林校長先生の教育方針から学ぶことが沢山あります。
「どんな子どもにも居場所があること。」「ルールが必要最低限なこと。」「子ども達に考えさせること。」
昭和初期と今の時代を全て一緒に考えることは出来ませんが、環境に応じて変える必要があることと、変えてはいけないことがある、そんな気もしています。
子どもが持って生まれた個性を大切に、大人は子どもがすくすくと成長できる環境をつくる。
すべての子どもと大人に役割と居場所を。
子どもの頃大好きだった『窓際のトットちゃん』を大人になった私が読んで…。改めてそんなことを考えています。
『窓際のトットちゃん』是非読んでみてくださいね。